企み その3

仕事シーズン2・上

企み その2(前回の記事)

 実行部隊の工場長Xとワイに内緒で勝手にF社との仕事を進めるL氏と社長。事後報告で全て決まった後であり、しかもこちらからの問い合わせで初めて事実が明かされるというふざけっぷり。悪いのはF社ではない(F社はまさか従業員に内緒で進めているとは思っていないはず)。まぎれもなく1番悪いのは従業員に一切大事な事を伝えない社長である。

これをクソと言わずして何という

 全く納得いかない展開だが、F社は悪くないし迷惑をかけられないため、イヤイヤ準備を進め始めるワイとX。その準備段階でF社から今回の製品に関する詳細事項を書いた紙がFAXで届いた。要は、製造に必要な条件表(成形機に打ち込む数値の基礎となるもの)や梱包仕様などの類である。だが、この書類を見てワイとXは頭を抱えた。今回弊社がやる予定の製品は3種類である。3種類だけだったら大したことないように思われるかも知れないが、1つの製品に付き色の展開が5色ほどあるため3種類×5色で実質15種類という計算である。しかもあくまでも書類上なので細かい部分は分からないがかなり大きさ的に大きい部類に入り、かさばることが予想される。
 さて、そんなこんなでF社が来る前日になった。今日はL氏が金型・原材料・副資材を持って弊社に来る日。L氏は朝一で弊社にやって来て、前回と同様準備をし始めた。そして案の定「社長に『任せるから』と言われている」との事。・・・は?「任せる」じゃなくて「一緒にやってくれ」の間違いだろ。お前は社長なんだから人に任せるだけじゃダメなんだよ、ましてや自分で勝手に取って来た仕事なんだし、お前もL氏みたいに前面に出なきゃダメなの分かるかなぁ?前回の時は隅っこに隠れて気配を消してコソコソしてたわけだが、今回は複雑かつ大量かつ従業員無視で取って来た仕事なんだからコソコソすんなよ?おん?
 F社は翌日の午後一で来るらしいので、ワイは前回と同じく、検査と梱包について話を聞く手はずになったのだが、ここでL氏が「シメジさんて、まだ正式に主任になってないですよね?・・・てことはまだF社への自己紹介は出来ませんね・・・」と発言したことにより、予想通りワイの主任への昇格にこのL氏が1枚嚙んでいる事が確定した。このL氏という人物に関してはまた別記事で書きたいと思うが、結構アレである(アレって何だよw)。
 そしてF社が来る日。その日は朝から社長も来て片付けしたり、意味もなくちょろちょろしたり、結局「やってる感」出してるだけなの丸分かりな状態。そして今回はワイがなぜか工場長のXに「前の自販機でコーヒー買ってきてくれる?」と頼まれお金を渡された。コーヒーを買ってきたワイは冷蔵庫に入れた後、当然お金は社長から出ていると思っていたので社長にお釣りを返しに行った。だが、社長は「え?俺じゃない。工場長が自分で出したのかな?」と言ってXに渡すお金を社長からもらったので、ついでに「社長もコーヒー飲まれますよね?一応社長の分も買っておきました」と言った。
 ・・・そしてここからである。ワイにそう聞かれた社長はバツの悪そうな顔をし始めワイから目をそらしながら「・・・えっと・・・今日午後から来客あるので・・・もうすぐ帰ります・・・」だとよ!!!!「帰ります」じゃねぇんだよ!!!!!!F社の立ち合いになんでお前が欠席するわけ?契約したばかりでこれから関係を築いて行かなければならない、まだ付き合いの浅いF社との関係をより良いものにしたいと思うなら、社長の同席は必須。しかも自分からL氏を通してとは言え「仕事くれ」と頼んでいる。ぶっちゃけ、立ち合いより大事な用事が都合よく存在するとは到底思えないし、日程は前から分かっている。しかし、こいつならやりかねない。なにせ前例があるから。この話を聞いてXですら「逃げたな」と言う始末。ワイらに黙って仕事を取って来た揚げ句、立ち合いもワイらとL氏に押し付けて逃げるという、社長どころか「人間としてどうなんだ」というスタイルを自ら貫くクソ社長。こんなんで信頼しろっつう方が無理だろ。この事態には普段F社の仕事なんか我関せずのパートタイマー達ですら「立ち合いしないのはおかしいんじゃない?ありえない」と言い出す。パートのBにも言われるとか、人間終わってる。とりあえず社長はタヒんどけ!!!


 そんなこんなで社長抜きの異例の立ち合いが始まった。F社の話を聞くにつれて、今回の製品はとんでもなくやっかいなモノになる可能性があることをワイは長年の勘から感じ取り始めていた。・・・その話は次回へつづく。

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