企み その4

仕事シーズン2・上

企み その3(前回の記事)

 さて、クソ社長がこちらに知らせもせずに勝手に取って来たお仕事3種盛り(実質15種類)の説明をするために弊社にF社が来た。だがこちらの予想に反してやって来たのはたった2人で、しかも平社員の方であった。それはそれでこちらはやりやすかったが、問題は製品の方である。

やっぱりワケあり

 あなたは覚えているだろうか。L氏がF社との契約をエサに社長に成形機を買わせた事を。「この成形機を買ってやる気を見せる」という名目でまんまと買わされたその成形機を見てもF社の方は「ふ~ん」といった反応。そりゃそうだ、やる気なんぞ機械買わなくたって見せれるし、別にF社が「機械買わないと仕事あげないよ」と言ったわけでもあるまい。F社との新しい契約に「機械を売る」というビジネスチャンスをL氏が見出して、アホな社長がまんまとそのカモになっただけ。そんなもんのカモになるとか、アホの極みだな。
 そんなそっけないF社の方々に仕事の内容を聞いているうちに、これはとんでもないやっかいな製品であることをワイは確信した。そのF社の仕事3種をE、G、Zと名付けたいと思う。この3種(特にE、G)はこれからもちょくちょくこのブログの記事に出てくることになる事を頭の隅に置いてもらいたい。このEGZの製品の事をまとめて書くと以下の通りである。

1.EとGは一緒の金型で作ることが出来る。見た目がとても良く似た製品であるため、このような製品は混入防止のために同時に作ってはならないというのがメーカー側のスタンスである。
2.このEとG、そしてZはF社では外国人研修生がコンベアに付きっきりでその場で検査・箱詰めをする製品である。
3.Zはゲートカット(製品本体と要らない部分の切り離し作業)有りの製品でカットしながらの箱詰めがベスト。なぜなら溜めておくと製品同士がぶつかって傷が入る恐れがあるから。
4.EとGは完全に外観重視な製品であるため、輸送中に傷が入るのを防ぐため梱包を厳重にやらなければならない。
5.製品1個が弊社の従来扱っている製品に比べてデカく、とにかくかさばる。
6.F社の製品ラベルはK社やU社と違ってラベルに通し番号があり更に注文後にラベルが郵送されてくるため、在庫製品に注文が入る前にラベルを貼って管理するのが不可能である。

 この話を聞いてワイは思った。「あ・・・これF社がやるの面倒くさくて利益が出にくい製品をこちらに寄越したパターンだ」と。そもそも付き合いが浅くて、S社を通したとはいえどこぞの馬の骨かも分からんような鼻くそみたいな小さい会社に、利益が出やすいような製品をいきなり任せるわけがない。自分がF社の立場でも同じことすると思うが。
 そして突っ込みどころがありすぎる。今までも色々突っ込んでは来たが、それの比にならないレベルでの突っ込みどころが多すぎるので、1つづつ解説していきたい。

1.EとGは一緒の金型で作ることが出来る。見た目がとても良く似た製品であるため、このような製品は混入防止のために同時に作ってはならないというのがメーカー側のスタンスである。

 EとGが良く似た製品という事は、混入ミスが起こりうる可能性がある。もう1回書くが、1つの金型で製品が2種類作れる場合は、メーカー側は同時に作る事を原則禁止にしている。そのため仮に混入があった場合に「なぜ同時に作ったのか」を詰められる可能性が高い。だが今回はかなり急な話であり納期も迫っていた為、L氏は工場長のXに対して「同時に作る事」を提案した(同時に作れば1種類ずつ作るよりも時間の短縮になる)。ちなみにL氏は製造に関しては素人である。本来ならばXがその提案を拒否しなければならないはずだが、L氏の饒舌さに上手く丸め込まれこの提案を吞むことになる。しかし、この判断がワイと社長との間に更なる溝を作るきっかけになるのはもう少し後の話である。

2.このEとG、そしてZはF社では外国人研修生がコンベアに付きっきりでその場で検査・箱詰めをする製品である。

 この話を更に詳しく聞いてワイは絶望した。そもそも外国人研修生を雇って担当させているという事は「日本人がやると利益が出ないから」に過ぎない。しかもF社では研修生3人で担当してもらっており、時間短縮のためEとGを同時に製造する代わりに、Eに1人、Gに1人、そして別の金型のZにも1人の、機械に完全付きっ切り専任制を実施しているのだという。F社はかなり規模の大きい会社ではあるが、そんな会社ですら研修生を使わないとやってられないとな?一方弊社はやる人間がワイしかいない上に専任制は不可能だが、どうすんのこれ?

3.Zはゲートカット(製品本体と要らない部分の切り離し作業)有りの製品でカットしながらの箱詰めがベスト。なぜなら溜めておくと製品同士がぶつかって傷が入る恐れがあるから。

 これも前記の通り、F社に置いては研修生が付きっきりで担当していた。「溜める」という事が出来ないと結局機械に付きっ切りという選択しか無いワケだが、弊社には付きっ切りで機械に入れるような人間は存在しないが、どうすんのこれ?

・・・次回へつづく。

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