社長VSバイトのジジィ その1

仕事シーズン2・上

復帰早々なにそれ?(前回の記事)

 さて、残念なことに(?)入院・手術・自宅療養ともに順調に経過してしまい、イヤイヤ仕事復帰したワイ。復帰初日に社長から不快な事を言われ不安になったが、今後どのようになって行くのか、行ってみよう!

新社長になったとはいえ

 ワイが復帰して1カ月。仕事の方はどうなったかというと、社長が変わったという以外は実は以前とあまり変わっていなかった。最初は体制を変えるみたいな話が出ていたが、ウチの会社に所属する従業員の数が少なすぎてY社と同じような仕事の体制には簡単に変えられない事が主な原因である。・・・というか、そんなもん引継ぎ前に分かる事なのでは?
 体制が変えられないという事はつまり、ワイの負担は一向に減らないという事です、ハイ。事務の仕事は前回の記事に書いたように社長の嫁がやることになった(納品書記入だけはウチの会社でやらなきゃいけないのだが)とはいえワイの後ろには次から次へとやらなければならない仕事が控えており、仕事の負担が減るという事は無いワケだ。期待したワイがバカだったわ・・・。
 更にワイの仕事とは別に、違う事で問題が発生していた。それは、この記事に書いたバイトのジジィTの存在である。クソジジィ(前社長)のツテで入社したTは、新社長になってからも更なる無双っぷりを発揮していた。前職が取引先のK社であったため、そのツテを利用して何の権限もないはずなのに勝手に仕事を取ってきたり逆に仕事を返したり。本来ならば社長が判断すべきところを、誰にも相談せずに勝手に進めていた。そして、自分の気に食わない事があると直ぐ人にイライラした調子で当たり散らしていた。
 こんな何の権限もないはずの無双野郎がなぜクビにもならずに会社に在籍できるのか。それには零細ならではの「人手不足」が関係している。Tは確かに口は悪いし態度も悪い。だが、半自動の機械をやってもらったり(半自動とは人間一人が常に機械の前に付いて、金具を入れたり、製品を機械から取って箱詰めしたりする)、出来上がった製品の配達を担っているのは彼である。機械を動かす際にタバコを吸いながらやったり、配達時に毎回出先でサボってるというような情報もあったが、それでも彼をクビに出来ないのは「彼がいなくなったらそれをやる人がいなくなる」事態に陥るからだ。Tもそこを逆手に取って無双していた可能性は十分考えられた。いいなー、ワイも無双したいわ。
 後、機嫌が良い時は普通に話せるというのも大きかった。Tがいなくなったらその負担は他の人間にかかってくることになる。そうなるくらいなら、自分達が我慢さえしていればその負担は避けられる、という事である。
 このような事はもちろん社長も知ってはいたが、「でも彼がいなくなるとそれはそれで困るし」と言って見て見ぬふりをしていた。いわば必要悪である。そんな日々が続いたある時、事件は起きた。
 その日、ワイはぎっくり腰で動けなくなり仕方なく会社を休んでいたので、ここからは工場長Xから聞いた話となる。新社長になってからは、Y社(社長の会社)の製品のいくつかをウチの会社で成型するようになっていた。それらはウチの会社で成型だけされてコンテナにガサ入れされ、Y社に運ばれて検査梱包されるというスタイルである。取引先はY社もウチも同じなので、成型にはあまり問題はなかった。
 問題は、その成型された製品をガサ入れする時のコンテナである。取引先のK社はウチのような協力会社をいくつも抱えており、製品を入れるためのコンテナはいつも協力会社同士の争奪戦となっていた。コンテナがないと製品を出荷出来ないため、各社必死である。
 配達を担っていたTはコンテナをK社から持って帰ることも仕事の内の1つだった。K社はTの元職場であるが故、Tはどこにコンテナが集まっているか、またはどこに散らばっているかを熟知しており、毎回大量のコンテナを戦利品のように持って帰って来ていた。
 そしてそのTが苦労して持ってきたコンテナを無断で使う奴がいたのである。話の流れから大体分かりますね?そう、社長である。社長はTに一言も断りを入れずに、成型された自社の製品をTが持ってきたコンテナに入れて自社に持って帰っていた。Y社の製品は大量受注の物が多く、それに伴って当然使用するコンテナの数も増えていく。そしてY社に渡ったコンテナはウチの会社に返される事は無く、そのままY社の出荷用コンテナとして使用されていた。

 せっかく自社のために苦労して持ってきたコンテナをなんの断りもなく毎日大量に使われる、そんな光景にTはイライラしていたのだと思う。そしてそれは起こった。

長くなるので次回へ続いちゃうぞ?

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