さて、ストレスが蓄積されていく中で徐々に鬱々とした気分になって行くワイ。そんな中でF社から1本の電話が入った。その出来事が、ここからワイが退職するまでの約3年近くに渡り重い影を落とし続ける事になるとはこの時は予想していなかったのである。
きっかけ
F社の電話は、ストレートに言ってしまえばクレームの電話であった。前の記事にも書いたが、EとGの製品は外観がよく似ているにも関わらず、納期が無いからと同時に成形するというチートな方法を取っていた。もちろん成形された直後にXとワイでEとGの仕分けはしていたがパッと見同じに見える製品のため、当然混入がある。その混入を見ながら検査・梱包したのがワイだったのだが、Eの製品の箱にGの製品が1個混入していた、というのが今回のクレーム内容であった。
はっきり言ってしまえば、これはワイのせいという事になる。いくら事前に分けていたとはいえ、もう1回確認する場面があったわけだから。だが言い訳をさせてもらえば、本来なら3人でやるべきところをほとんどワイ1人でやっている状態。しかもワイはその他の仕事も大量に抱えており、とてもじゃないがまともにこれらの製品を見ていられる状態ではなかった。社長もパートも協力してくれないため、納期に間に合わせようと思ったら1つ1つの作業時間を減らすしかなくなってくる。その結果、本来ならばもっと時間をかけなければならない「検査」の時間を短縮せざるを得なかったという事である。
今回のクレームはメーカークレームではない。F社からメーカーに行く前に組み立てをする工場が間に入るのだが、その工場からのクレームだった。組み立て段階で混入した製品が見つかったためF社にクレーム→F社から弊社にクレームという感じである。しかし今回は初のクレームという事もあり、F社が納品分を弊社の代わりに全部見直ししてくれるという。その代わり、代替品をF社に持って来てくれという話だった。多分、対策書の類は書いてくれとは言われるだろうが。
ここでワイは自分の気持ちがズーーーーンと重くなって行くのを感じた。もちろんこの事はXから社長に報告が上がるはずである。あの社長の事だから軽々しく「それくらいならY社はしょっちゅうやってる」と言いそうだが、それはあくまでもワイ以外の他の人間に対しての態度だろう。ただでさえ社長に良く思われていない感があるワイに、社長が「問題ない」と果たして言うのか、と。
もちろん、ワイの今までの弊社人生の中でクレームというものが全くなかったわけではない(少ない事は確かだが)。だが、今までのクレームと今回のクレームは「性質が違う」というのがワイの感想であった。今までのクレーム(前社長時代)は少なからず「自分が悪いな」とか「あそこでこうしておけば良かったな」という風に自分が悪い事を認められるミスばかりだったのが、今回は全く違う。なぜなら
・そもそもこの製品はワイらに何も事前に知らされないまま社長が勝手に取って来た。
・F社で元々3人でやってたものを弊社ではワイ1人がやらなければならない状態になっている。
・本当は別々に成形しなければならない物を納期の関係で同時成形しているため、ミス(混入)が起こりやすい状態になっている。
・社長に「無理です」と言ったが全く取り合ってもらえなかった。
・パートも非協力的。それを社長に言っても、それも取り合ってもらえなかった。
・上記のような事を社長に報告する度に多分、「文句多い奴だな」と思われている。
というのが真実だからだ。これらの厳しい条件下の元で「クレームなく、納期遅れもなくスムーズに納品しろ」って、無理に決まってんだろこのハゲ!!!!!ワイは千手観音じゃないっつうの!!!!!そんな圧倒的不利な状況下でも何とか自分なりに頑張って来たのに、クレーム付いた→ワイの責任ってなってしまう事実に、ワイはめまいがしそうになっていた。
もちろん、取引先から怒鳴られたわけでもないし、あくまでも事務的なやり取りしかしていない。だが「元を正せばワイのせいじゃないけど、事実としてはワイのせい」というこの状況に、ただでさえ鬱々としていたワイの気持ちが耐えられなくなりつつあった。ここから、ワイの体調に変化が起こり始めるのであった・・・次回へつづく。

