社長の元には、山本さん経由でK社の内部の情報が入ってきている事は前にも書いたが、この山本さんを田中さんが嫌っている理由、知りたいと思わないか?(え?思わない?そんなこと言わないで見て行ってよ~)ということで、なぜ山本さんが田中さんに嫌われているのか、考察してみよう。
アンタも悪い
社長の経営するY社は、前社長がご存命の時からミスが多かった事は以前にも書いた。ただY社の前社長は相当性格が良かったのと、まだこの時代は業界自体の品質管理が緩かった事もあり、何とかやっていけている状態であった。
業界としてはリーマンショック以降じりじりと品質に関して厳しくなり、K社の品管の担当の方が田中さんに交代した丁度そのあたりから品質に関して細かい注文が飛ぶようになっていた。更に製品の良し悪しだけではなく、協力会社がどれくらい真摯な態度で仕事に取り組んでいるか、その姿勢も評価に加わるようになっていった。
さて、この「どれだけ真摯に仕事に取り組んでいるか」を全力でシカトする奴が1人。そう、社長である(何回目だこのフレーズ)。今までの文章見てれば何となく分かるとは思うが、社長の仕事のやり方が「その場しのぎ」「臭い物には新聞紙(もはや蓋ですらない)」そのものであった。社長は上手く表面上は装えていると思っているのだろうが、ぶっちゃけ社長の今までの発言・行動どれを取っても頭が良いとは全く思えず、恐らくK社の平社員の方があらゆる面で賢いと思われる(山本除く)。
そんなK社の品管のましてや課長という立場の人が、そんな薄っぺらい表面上だけ取り繕った社長の雑な仕事を見抜けないわけがなく、社長は常に田中さんからダメ出しを受けている状態だった。このダメ出しが社長は気に食わないようで弊社や山本さんに愚痴りまくっていたのだが、いや、あんたがちゃんと仕事をやれば良いだけだと思うんだが?現実として弊社は出来ているわけで、「厳しすぎる」とかっていうのは通用しないと思うんだが・・・。
社長が適当にやっているせいで、K社はメーカーからクレームを受ける事も多かった。K社の会議ではちょくちょくY社の事が議題になっていた(数十社もある協力会社の中で特定の会社だけ議題に上がるのはかなり深刻だと思われる)。確かに田中さんは勝気で性格がキツイらしくK社の中で浮いた存在ではあったようだが(きちんと結果を出している協力会社には優しいので、ワイは何とも思ってないが)田中さんが嫌われている事と、Y社が雑な仕事をしてK社に迷惑をかけまくっている事とは話が別、分けて考えなければならない(それをごっちゃにしているのが社長)。
当然メーカー側からクレームが付けばK社全体に迷惑がかかるのは当然だが、その中でも特にメーカーから詰められる存在が「品管」である。結局は「クレーム係」なわけで、品管に配属されたばかりに精神を病んで退職する人間も少なくないと聞く。自分が直接やった事ではないミスでメーカーから責められ、なおかつどんなに指導しても同じようなミスをやらかし、その後の対応にも誠意が感じられないY社に対して、田中さんが良い感情を抱くわけがない(つか、無理)。
そんなY社の社長と仲良くしていた山本さん。しかも表面上の付き合いだけではなく、飲みに行くのはもちろん、山本さんが社長の家に泊まるような仲であった。これが良いか悪いかは判断が難しい所だが、少なくともY社はK社にかなりの頻度で迷惑をかけており、その度にK社の社員の誰かが実際にやらかしたY社社長の代わりにメーカーに謝罪しているわけで、その事を考えたらその元凶の社長と必要以上に仲良くするというのは好ましくない事のように思う。要は、K社の社員としてもうちょい自覚を持てという事だ。恐らく、そういう経緯があって山本さんは田中さんに嫌われたのだと思われる。山本さんは社長の元に来る度に田中さんの事を愚痴っていたようだが、いや、少なくともアンタにも原因あるだろうよ。
それに加えて、社長はK社の自分と気が合いそうな人を頻繁に飲みに連れて行っては、仲良くなるチャンスを伺っていた。しかも、K社の中である程度の役職についている古株の方々(それでも社長より年齢若い)である。社長がK社の人間と仲良しこよししたいのは単に気が合うからとかいう理由だけではなく、丸見えの下心が隠されている(社長は馬鹿なので隠せてない)。勘の良い方はもう察しているかもしれない。そう、社長には「K社内に仲間のような人間を作ることで、何かあった時に(主にY社のミス)自分に有利になるように動いてもらおう」という企みがあった(つまり賄賂みたいなもん)。プライドなさすぎワロタ。
だが、100人近く在籍する会社の中のたかが数人を仲間内に入れたところでY社の評価が覆ることなどあるわけもなく、そもそもY社はK社の社長と常務に目付けられてんだから、それより下の立場の人間引っ張ってきても意味ないです。ここまで地に落ちているY社の評価を上げるには、結局「誠意を持って仕事をやる」以外に道はないはずなのだが、なぜかチートな方法ばかりを模索する社長。この時点でこの社長という男がどれだけクズなのかが分かっていただけると思う。
田中さんを怒らせるような行動ばかり取る社長(アンド山本)。会社の信用度は会社の命そのものだという事を全く理解していないようである。そんなアホ社長と田中さんの戦いはどうなっていくのか。次回へつづく。

