さらばT その2

仕事シーズン2・上

さらばT その1(前回の記事)

 今まで散々放置してたくせに、自分に突っかかって来た途端にTのクビを画策し始めるクソ社長。さて、どうなる?

社長の行動原理って・・・(2回目)

 「おれのかんがえたさいきょうのさくせん」は、前回もお伝えしたが2社の配送を1つにまとめたら経費が浮くという、安易な発想から生まれたものである。この案だと、午後から弊社の配送に行っていたTは午後からどう過ごすのか、という話になる(あくまでも表面上の話。Tをクビにすると表立って言うわけにはいかないからね)。
 Tが午前中にやっていた仕事は「半自動成形」というもので、1人が機械に付きっきりで金具を入れたり仕上がった製品を取り出したりする仕事であった。この仕事は1カ月の稼働率が50%くらい。Tが半日だけ毎日機械を稼働させるのがスケジュール的に丁度良い。つまり、午前中は半自動成形、午後からは配送に行ってもらうことで1カ月上手く回っていた。しかもこの半自動成形の仕事に慣れてくるとつまらなくなるので、午後からの配送はTの息抜きにもなっていたようだ。
 その計画を社長は半自動の機械で仕事をしているTに、なんとその場で伝えた。普通、そんな大事な話は事務所に来てもらって話すもんなんじゃないの?なんかサラッと済ませて終わろうとする魂胆が見え見えなんだが。しかも本人には事前に確認もせず、勝手に配置転換を決めてからの事後報告。ものすごい違和感を感じるわ・・・。
 案の定、Tは怒り出した。まぁ、こんな場所でいきなりそんなこと言われたら表面に出すかどうかは別にしてもワイだって怒るわ。

T「じゃあ、午後から俺は何すんの?辞めろっていうことか!?」←激おこ
社長「いや、そういうことじゃなくて」←じゃあどういうことだよw
T「辞めろってことだろ!!!」←激おこ
社長「午後からも半自動とかやってもらうということで・・・」
T「うるせぇ!!」


 とまぁ、こんな感じであった。数日後、Tは社長に「退職届」を提出、1カ月半後に会社を辞めることが記されていたようである。Tはその後退職するまでの間、少しだけ穏やかになったように見えた。確かにTの態度は頂けないが約10年間弊社にいたわけで、彼は彼なりに色々思いながらやっていたのではないか、と今更ながら思う(だからって暴言はダメだけど)。
 Tの退職日、ワイらは事務所に呼ばれた。その中で社長はいかにTが弊社に貢献してきたかを話して、退職記念品を渡した。傍から見れば定年のおっさんを送り出しているようにしか見えない光景だが、ワイはその場でものすごい違和感を覚えていた。だって、Tを追い出したのは社長自身であるのに、その追い出した本人が良い人ぶって物を渡したり褒め称えたりしてるわけだ。とんだ茶番じゃねぇか、これ。
 そもそもTを辞めさせる前に出来る(というかやるべき)事はあったはずだ。「話し合い」や、それが無理なら「注意」や「警告」の類である。それらを一切することなく放置して、自分に突っかかて来たとたんに辞めさせる方向へ動く。もはや違和感しかない。どうもこの社長は0か100みたいな考えでしか動けない、しかも自分の感情のみが行動するための指針となっており、色んな意味で危ないとワイは感じていた。 

 社長たるもの時には会社の事を考えて嫌われ役になったりすることも覚悟しなければいけない事があると思うのだが、この社長は終始自分だけは良い人(本当の意味での良い人ではない)でいたいと思っているようだ。
 今回Tが退職したことがきっかけで、更なる地獄が弊社(正しくはワイ)を襲う事になろうとは・・・(ワイかわいそう)。

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