さて、このかいしゃのへんなひとシリーズ、ネタがまだまだたくさんある。単発の話(要は本筋にあまり絡んでこないネタ)のため、時系列は割とバラバラである。今回の人物は、忘れないうちに金髪パートタイマーのGの紹介・・・と行きたいところだが、その前に1人紹介したい人物がいる。これは前社長時代の割と初期の話となる。
今までの「変」とは質が違う気もするが
パートタイマーのGとBとAさんが入社してきた少し後、ウチの会社に来た人物がいる。それが今回紹介するZさんだ。彼は当時で50代の男性であった。ある年の忘年会に何故かZさんが来ていた。その時ZさんはU社に在籍しており、なぜそんな彼がこの場にいるのか、その時には誰にも知らされる事は無かった。そもそも、当時はウチの会社とU社は取引が一切なかった。
そして忘年会やった事なんか忘れかけていた頃に、従業員全員がクソジジィに事務所に呼び出された。事務所に入ってみるとそこには忘年会に参加していたZさんが立っていた。頭の中が「???」のワイ。なんで忘年会に来てたのかすら聞かされてないし、そりゃあそうなるよね。
そしてクソジジィはこう言った。「今日からZさんには我が社の常務として勤務してもらいます」
・・・・は?ちょっと何言ってるか分からない。なんで?こんな鼻くそみたいな小さい底辺零細ブラックに常務なんか必要?必要か?
さらにジジィは説明した。
「我が社は業績が落ちているのでそれを打開して会社を盛り上げるべく常務として頑張っていただきます。ついでにU社の下請けをすることになりました」
・・・この話で大体の状況は掴めた。つまり、常務待遇をちらつかせ彼をU社よりも良い給料で引き抜いた。そして、その見返りとして協力会社を探していたU社の仕事をあっせんしてもらった、という事だ。仕事を増やして売り上げを上げたい気持ちは分からなくはないが、ただ突っ込みどころがありすぎなんだが?
まず業績が落ちているからZさんを引き抜いたって言うけど、それは本来お前がどうにかすべき問題であって人に丸投げすべきではないと思うんだが?しかもいきなり常務待遇という事は当然ながらそれなりの給与が支払われるわけで、売り上げが落ちているのに高い給与払って業績改善!って頭おかしい。いくらU社から仕事を取ってくると言っても、それが上手くいくかどうかの見通しも立たないうちから先走りすぎである。ましてや薄利多売の業界の中で、好待遇の人間の給料分の利益を上げるためにワイらが必死で働かなければならないっていうね・・・。
そして、それらを承諾したZさん。実は彼はちょっと変わり者で業界内では割と有名であった。彼は業界内をジョブホッパーする風来坊みたいな人物だったのだ。ただ、ジョブホッパーとは言え、そこそこ業界内では名の知れた会社を転々としている所から実力はあると言える。ただし製品を成形する技術者ではなく、品管や生産管理といったような仕事をしているようだった。
Zさんは意外にも気さくな人物で、毎朝遠い所から風を切ってバイクでブンブン出勤してきていた(冬場は車だけど)。そしてワイらにも積極的に話しかけてきた。当時はまだ工場長Xと女性陣の仲は良くなく(というかXが一方的に嫌っている状態)、そんなXに対して人付き合いの大切さを説き、Zさんの在籍期間中だけではあるがXが歩み寄ってきた事もあった。
そんなZさん、最初は誰この人状態だったものの性格は明るいし(唯一の男性の工場長Xがあんな調子だから余計かもしれないが)、ジジィに言うべきことは言ってくれてワイは「頼りになるなぁ」と思い始めていた。入って間もない頃ワイに話しかけてきた時、会社の女性陣の大体の年齢を聞かれた。ワイ1人だけが何故か若いので疑問に思ったようである。Zさんはワイに「お子さんは?」と聞いてきたもんだから、「独身です」と言ったら、真剣な顔になった。そして「独身でフルタイムで働いてるのにパート扱いなの?(当時はまだフルタイムパートだった)独身だったら正社員にしなきゃダメだよねぇ。社長に話しておくわ」と言ってくれた。
ただ、その後全く音沙汰がなかった所をみるとクソジジィが拒否したんだと思う。なぜなら女性で正社員はウチの会社では前例がない上に、ジジィには少なからずとも男尊女卑の考えがあったからだ。この事についてはまた別記事で書けたらと思っている(あくまでも思っているだけ)。
さてこのZさん、仕事においてもやる気に満ち溢れていた。なぜなら入社時の挨拶で「取引先にも物を言える〇〇(ウチの社名)にしましょう」と言っていたからだ。そしてそれを実行しようとして、段々と暴走し始めるのであった・・・。
つづく

