業者に頼まずに自力で工場内の床の塗装を仕上げた社長。正直言って今までの社長の言動を見る限り、最後までまともに仕事を遂行できるのか疑問だったのだが・・・。
バカですか?
弊社は職業柄重い物を床を引きずって移動させたり、カートに100㎏を超える物を積んでカートを転がしたりするのは日常茶飯事である。恐らくこれは工場ならどこでも同じであり、弊社だけが特別というわけではない。そんな強い摩擦や圧力が常にかかる床は、ある意味工場の中での「縁の下の力持ち的存在」と言っても過言ではない。
社長が仕上げた床の塗装は、前回も書いた通りになぜかボコボコしていた。普通こんなになる?と工場長もワイも、パート達までもが疑問に思う始末。頭の中を不安がよぎったが、それが現実化するのに1週間もかからなかった。なんと、そのボコボコしていた部分から床の塗装が剥がれ始めたのだ。もちろん、摩擦等がなければ剥がれないのかもしれないが、ここは工場。毎日床に圧や摩擦が生じるのはアタリマエの話なので「こすらなければ良い」という理屈は通用しない。つか、それだとカートすら使えなくなるのでそもそも仕事にならない。
この状態にはさすがに弊社の従業員全員が「は?」と目を疑う。最初は細かかったはがれも段々大きくなって行き、しかも工場内のあちこちで発生するようになってしまった。そんな中、今までで一番デカい剥がれが発生。まるで巨大せんべいのような大きさの塗装の塊が取れた。そして、その剥がれてしまった後の元の床の部分を見てワイは衝撃を受けた。なんと、下処理を全くしないまま従来の床の上にそのままペンキを塗り重ねただけという、悪質リフォーム業者もびっくりの状態。普通、床に塗装をし直すときは床の汚れを取るか、研磨してからが普通だと思うが、剥がれた部分を見る限り油汚れもそのまま、研磨した後も見受けられない。こんなんでどうして塗り直したペンキが元の床に食いつくと思うのか、マジで謎。
そもそも「金がかかるから」と1人でやる時点で怪しいとは思っていた。金がかかるのにはそれなりに理由があることをこの社長は分かっていない。正直、いつも適当な事しかやらない社長が本当にまともに仕上げられるか疑問ではあったが、想像の斜め下行ってて草も生えない。ここまでバカだったとは・・・。常に摩擦や圧がかかる工場の床の塗装はぶっちゃけ素人には難しい作業だと思われるのだが、問題は社長自身がその素人以下であることを全く自覚していないどころか「俺は何でも出来る(あくまで自称)」と思っている所である。
この工場の床の塗装剥がれは、弊社に深刻な事態を招き始めた。剥がれた塗装は成形したての製品を入れる段ボールや出荷用のコンテナの底に付き、それが製品に付着するようになってしまったのだ。なので工場の床に落ちているはずの塗装が何故か検査室の机の上で見られるという、全く嬉しくない現象が起こってしまった。当然そんなものが製品に混入すれば取引先からクレーム来ること間違いなしなので、まずはそれを取り除くことから始めなければならない始末。タダでさえ忙しいのに、これは時間の無駄以外の何物でもないっすわ。こんな事になるなら何もしない方がマシだったわ・・・。その後、大した時間も経過してないのにボロボロになり始めた床を見た社長は、凝りもせずに再び同じ方法で剥がれた場所を塗り直した。当然、また剥がれる。こうして、ワイが会社を辞めた現在でもまだ床の塗装は剥がれ続けている。
そうなった原因も分析せずに同じ手法を繰り返し、また同じ事が起こる。これは社長が自分の非を一切認めない所から来ている。・・・そしてこのやり方は社長の経営の仕方そのものでもある。この一件で床の塗装と共に社長のメッキも順調に剥がれつつあった。はい、ここ重要ですよ!!そしてタダより高いものはない、それを身を持って感じた出来事であった。

