バカばっか その6

仕事シーズン2・中

バカばっか その5(前回の記事)

 さて、自らの仕事を増やす事を決めたワイ。しかし、これはただのお人好しで終わりたくないワイの作戦の1つだったのである。

文句あるまい

 さて、ワイのお仕事内容は前回の記事で書いたが、基本的に「検査・梱包」以外は検査室を離れて事務所や倉庫で行う事になる・・・賢い皆さんならもうお気づきかも知れないが、そう!ワイが検査室にいる時間を減らせば、必然的にパート達はワイに仕事を頼めなくなるのではないか、というのが狙いなのだ。いないのなら仕方ないから自分達でやるしかない選択肢を選ぶとワイは考えたのである。検査室でのパート達の問題は工場長のXも把握しており、でも強気には出られない。なので、今回のワイの仕事が増える事をパート達にXから話をしてもらった。
 パート達はアホなので、その話を聞いても「ふーん」とまるで自分達には関係ないかのような反応を見せたらしい。あ~あ、想像力の欠如してる奴ってマジで罪やわ。ところがいざやってみると、ワイの検査室の滞在時間は下手したら従来の半分までになった。ワイは事務所で忙しくパソコンいじってたり、倉庫で製品をピッキングしてたり伝票記入してたりで、パート達は困った事やワイに頼みたい事があっても(困ったことって言っても『自称ベテランのくせにこんな事も分からんのか?』ってレベルだし、本来ならば自分達でやらなければならない仕事)、従来のようにワイを頼ることが出来なくなり、「仕方ないから自分達でやろうか・・・」てな雰囲気に徐々になりつつあった。ワイが「めちゃくちゃ忙しくてテメェらに構ってるヒマねぇです」って雰囲気を出しまくっていたのも効果があったと思われる。
 こうしてワイの狙い通り、パート達は「シメジには頼れない」という認識を持ったようで、色々な事を頼まれる回数は減っていた。もしどうしてもワイにやってもらいたい場合でも、今までの態度とは打って変わって「・・・今これお願い出来ないかな?」というような、若干腰の低いお願いの仕方(弊社従来比)をされるようになった。ワイがF社の仕事を優先的にやらなければならない事も理解し始めたようだ。
 これは完全にワイの勝利であった。喧嘩や殴り合いを一切せずして、ワイはパート達を従来のあるべき姿に戻す事に成功したのである。こりゃあめでてぇから、今夜はシャンメリーでお祝いだね☆(酒飲めない)。これでワイのパート達との仕事上での問題はあっさりと解決し、パート達は前よりも一生懸命に働くようになったのである(とは言っても出来ない仕事もあるのであくまでも弊社従来比)。そのうちにあの伝説の上田も弊社から居なくなり、Y社へ行った。パートタイマーのBの方も、ワイがいない分自分で考えながら検査室を仕切る時間が多くなり自己顕示欲が満たされたのか、機嫌が良い事が多くなって行った。そのおかげか女性陣の人間関係は前よりも改善され(ただしBの性格が根本的に変わったわけではないので、あくまでも弊社従来比)和気あいあいな雰囲気が増えて行った。それがワイのストレス軽減にも繋がって行ったのである。

 これでワイの精神的、肉体的負担は軽くなってのびのびと仕事が出来るわよ・・・なはずだった。だが思い出して欲しい。ワイが仕事を手伝うことになった工場長がバカであるということを・・・次回へつづく。


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