例の人 その2

仕事シーズン2・中

例の人 その1(前回の記事)

 さて、前回の記事で和田さんが困ったちゃんであったことは書いた。だが、彼女の困っちゃんはその程度で済まされるものでは到底なかったことを、ワイは実感することになるのである。

 自分さえ良けりゃいいじゃねぇぞ

 朝一でワイに話しかけてきた和田さんの言葉に、ワイはしばらく固まった。その時の様子は以下の通りである。

和田さん「おはようございます・・・」
ワイ「おはようございます」
和田さん「あの~、コロナの影響で、母が週3で行ってるデイサービスに影響が出てきて・・・」
ワイ「はい」
和田さん「それで、週3回のところを週1回にしてくれって言われてしまって」
ワイ「ハイハイ(はは~ん、出勤日の相談だな)」
和田さん「なので、木曜日だけ出勤することにしましたんで」


・・・・・・えっと、事後報告?相談じゃなくて事後報告?自分一人で勝手に決める話じゃなくね??そう思ったワイはとっさに彼女に聞いた。

ワイ「その事、社長に言った?」
和田さん「言ってないです」

・・・・・・は?ワイに言ってなくても社長に事前に相談してるならまだしも、それすらしてないとな?ぶっちゃけ、ワイはぶち切れかかっていた。今までも何となく常識が無いような部分はあったが、不可抗力な部分もあるので彼女が弊社に来やすいように十分配慮してきたつもりであった。しかしそんな配慮など知ったこっちゃねぇとばかりの今回の出来事。『直接指摘しないとわからない人間なんだな』と悟ったワイは、彼女に「ちょっと事務所に行きましょう」と言って、事務所で話をすることにしたのである(他のパートに聞かれないためのワイなりの配慮)。
 和田さんはなぜ自分が事務所に連れていかれたのか全く理解できてない感じで、ワイと向かい合わせで椅子に座った。ワイは、イライラを必死に抑えながら話した。

ワイ「えっと、週3回から1回の出勤になるのは、不可抗力なので仕方ないです」
和田「はい」
ワイ「でも、なぜそれを勝手に一人で決めて会社に事後報告で済ますのでしょうか?しかも社長にすら言ってないんですよね?」
和田「・・・言ってないです」

ワイ「正直に言いますね。実は週3日、しかも1日5時間しか来ないというのは、非常に仕事が進めづらいんです。製品は毎日大量に作られてますから」
和田「・・・はい」
ワイ「でも、和田さんも好きで週3の出勤をしているわけではないのも理解している。だから、そんな中でも何とか仕事を采配している状態が今です」
和田「・・・はい」

ワイ「そんな中で勝手に週1にしまーすって決められたら、こっちとしては正直采配出来る仕事がない。事前に相談があればまだしもそれがない状態ではこちらも適切に対処出来ない。仕事のスケジュールや、他のパートさんとの兼ね合いもあるし、あなた1人だけの問題ではないと思うのですが?」
和田「・・・・・・」←黙り始める


 そして、彼女がなぜ出勤日を木曜日に決めたのかについても言及した。

ワイ「あとね、和田さんが出勤してくる月、水、木の中で一番暇な曜日は木曜日なんです。逆に一番忙しいのが月曜日。それは和田さんが今まで出勤してれば何となく分かることですよね?せめて事前に相談してくれれば月曜日に出勤してもらうことが出来たのに、一番暇になる木曜日に1日だけ来られても、正直やってもらえる仕事はほぼほぼないです。デイに行ける曜日は、向こうが勝手に決めたんじゃなくて自由に選べたんですよね?」
和田「・・・・・・はい」

 そう、彼女が木曜日を出勤日に選んだのは、恐らくクソ忙しい月曜日に出勤しなくて良くなるからだ。上記のワイのセリフからも分かるようにある程度の期間勤めていれば、月曜日から週末に行くに連れて仕事の忙しさが落ち着いてくるのは理解できるはずである。それを理解していたからこそ、わざわざ木曜日を選んだと言えよう。


 正直ワイはイラついていた。今まで散々良くしてあげたにも関わらず、この仕打ち。だから最初っからコイツを雇うのは反対だったというのに・・・(イラつきすぎてコイツ呼ばわり)・・・・・・ということで次回へつづく。

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