最初はウキウキだったパートタイマーBだったが、自らが「人の指示を聞かない人間の指導」というものを体験して、自分の事は棚に上げつつその難しさに何となく気付き始めたようである。
自業自得
ワイは前回の記事でも書いたようにBが一部現場を仕切るにあたっては遠巻きで関わらないように決めていた。それはなぜかと言うと、そもそもBという人間は
・Bも上田同様にワイの指示を聞いてこなかった経緯がある。
・日頃の態度がデカい。物言いもキツく、多分ワイだけではなく他のパートも内心嫌な思いをしているのは傍から見ても分かる。
・上記のような性格でも仕事が出来るならまだしも、ミスは社内ワースト1(尻拭いはなぜかワイ)。
・本人は自分の事をはっきりモノが言えるサバサバ系だと勘違いしている。
・マウントが酷い(特にワイに対して)。
・・・だからである。Bも上田も「人の指示を聞かない」というのは一緒だが、そのベクトルが違っていた。上田はぼそぼそっと小さい声で自分の心の声を駄々洩れさせているのに対し、Bの場合は敵対心むき出しで突っかかって来る。どっちがマシかって?・・・どっちも嫌に決まっとるわww日頃から人にデカい態度取っておきながら、いざとなったら頼ろうなんて虫が良すぎるんだよババア。という事で、ワイはあくまでもパート3人組のやり取りをいち傍観者として眺めると心に決めたのだ。
上田は指導する人間が変わっても相変わらずダラダラと仕事をしていた。つまり、上田に仕事をやらせても全く進まないのである。例えば普通なら遅くても1時間で終わる仕事が4時間経っても終わらない・・・みたいな。上田を見ているとどうも「やる気がない」のと同時に「判断が出来ない」らしい。Bが上田に「上田さんが不良として出したのは全部良品だから、思い切って良品に入れて」と言っても「・・・でも返品されたらイヤですし・・・」とか言い訳してやんの。だから返品されないようにきちんと「覚えたり、サンプルとの比較」をしなきゃいけないのを、そこはやりたくないからすっ飛ばして「判断出来ません」って平気でのたまう(結局やる気ないのが原因だったわ・・・)。
こんな事が毎日続きただでさえ短気なBはイライラし始めたが、どういうわけか上田にはワイのような態度を見せずに我慢して指導している模様。多分、上田は最初からBよりも立場が下で更に年上なので嫉妬心が生まれないのだと思われる。だが、どんなにBが我慢強く指導しても上田が変わることはなく、結局上田は検査の仕事から外されてまた最初の頃のように簡単な「切る仕事」や「分ける仕事」をするようになった。どうしても簡単な仕事がない場合は「急ぎではない在庫の仕事の検査」をやるようになった。ぶっちゃけ弊社は忙しいから人を募集したのであって、内職レベルの簡単な仕事や在庫の仕事しかやらないのなら「募集した意味が全くない」という事になってしまう(つまり、上田が弊社にいる意味が全くない)。
その簡単な仕事でさえも相変わらずダラダラとやり続ける上田。ある日、ゲートカット(必要な部分と不要な部分を切り分ける仕事)を彼女にやらせていたBであったが、全く進んでない。しかも出来た製品を見てみると切り口が汚くこのままでは出荷出来ない。BはAさんと一緒に上田の指導に取り掛かるが、中々上手く行かない。揚げ句の果てに上田は「ニッパーの切れ味が悪いせいなんです」と工具のせいにしてくる。カチンときたBが新品のニッパーを貸し出す。だが、もう展開はお分かりかとは思うが上田は自分が仕事が遅かったり上手く出来ないのを工具のせいにしておきながら、新品の工具を使っても何も変わらなかったのである。
Bはイライラしていた。上田のあまりの酷さに、ワイやXに事務所で上田の事を愚痴るようになっていた(ワイは事務所での仕事も抱えているので)。ワイはアドバイスする気もない(というか、上田には恐らくどんな指導方法も通用しないんだが)ので、あくまで愚痴を聞いて「え~、そうなんだ」と相槌を打つのみに留めた。だってBが上田の指導に付く前は、上田ほど酷くはないもののお前だって似たようなもんだったろ?なにいきなり被害者ヅラしてるのかね?ん?
そんな中でも何とか上田が上手く出来るようにと、休憩時間でも上田に雑談を交えつつ仕事のアドバイスをするB(たぶんワイにデカい態度取ってたからには上田の指導を成功させないと自分のプライドが傷付くためだと思われる)。だがそんなBなりの努力もむなしく上田はますます無双していくようになる。
ある日、上田の机の上には昨日と同じ仕事が置いてあった(前日に上田が残していった分。本当なら前日の内に終わらせられるはずなのだが)。朝出勤してきたBは、自分の机に置いてある昨日と同じ仕事を目にして、なんとBに向かってこう言い放ったのである。
「あの~私~、今日もこの仕事しなきゃダメですか・・・?」
場の空気が凍ったのが分かった。Bはぶちぎれそうな顔をしながら「そうだよ」と冷静を装って答える。Bが怒っているのにも関わらず、なんと上田は顔をしかめて「どうしてもですか?」と食い下がってきたのである。これには今まで我慢して来たBも「やって」と冷たく言い放った。しぶしぶ席に着く上田。
この出来事の後、Bはトイレでワイに(休憩時間はBと同じタイミングでおトイレタイム。女性用トイレは2つあるため一緒の時間におしっこしてる。彼女の入社時からこのタイミングなので今さら変え辛い)本音を漏らしてきた。「私は上田さんがどんなに仕事出来なくても、休憩時間は別だと思って優しくして来たのに、なにあの態度」だってさ。確かにBの言う事は一理ある。だが、今までの彼女のワイに対してやってきたことはまるで無かったかのような物言いで草。そもそもBが最初からワイに対して酷い態度を取って来なければ、ワイはその分ストレスが減って今回のように役割を分担しなかった可能性もあるわけで、それを考えたら自業自得以外の何物でもないんですがそれは・・・?
この出来事をきっかけに、BとAさんの上田に対する指導は厳しくなって行く。今までの優しさに散々甘えて来た上田は自ら自分の首を絞めた事になるわけだが、これからまだまだ波乱の展開が待ち受けるのであった・・・次回へつづく。

