どう考えても一番悪いのは社長なのに、責任転嫁で罵詈雑言を浴びせられたワイ。隙を見て正論を言い、何とか電話を切ることに成功はしたわけだが・・・・・・。
孤独
その直後、ワイは工場長Xの元に行って経緯を話した。Xは「それはおかしい」とは言うものの、今回の件でなんだかんだで社長から守られている立場なのだと悟ったワイは、それ以上何も言うことは無かった。そもそもXにそれを言ったところで、コイツの性格上何かしてくれるわけでもないしな。
その後、ワイは通常業務に戻った。これで今回のことは忘れて終わりにしたかった。頭の中を先ほどの理不尽な出来事がぐるぐると駆け巡ってはいたが、何とかそこに引っ張られないように業務をこなした。ワイは、今まで社長の無理難題を黙って大量にこなしてきた。ところが、業務を遂行しても給料上がるわけでもほめられるわけでもなく、さらなる業務が詰め込まれるのを繰り返してきた。それでも何とかこなしてきたのに、社長のミス(後藤を雇うという判断をしたこと自体がそもそも間違いなワケだが)をこんな形で責任転嫁されるとは思ってもみなかった。そんなことを考えてふいに涙が出そうになった時は、トイレに駆け込んでやり過ごした。そうして夕方になったのである。
パートタイマーのBが、帰り際になって「ちょっと相談があるんだけど・・・」とワイに言ってきた。
B「私の終業時間て4時半でしょ?それを4時にしたいんだけど・・・・・・」
ワイ「何かあったの?」
B「家の事情で、30分早く帰った方が都合が良いから・・・」
ワイ「私一人では決められないよ」
B「それが、社長に相談したんだけど・・・・・・ダメ!って言われてしまって」
ワイ「え?なんで?」
B「人が足りない忙しい時に時間短縮はダメだって・・・・・・」
ワイ「うへぇ・・・・・・」
B「でもそんなこと言われたって、こっちだって時短しないと都合悪いんだもん。だから、社長には許されてないけど、30分早く帰っていい?」
本来ならば、ワイに権限はない。しかしBはそんなの関係なくそれを実行する性格なのは分かっていた。そもそも、いくら社長とは言えどこれを拒否する権限が社長自身にあるのだろうか?とワイは思った。こういうところにも、この社長の本質と言うものが見え隠れしている気がしてならなかった。
個人的にはワイだって時短は嫌だけれど、事情があるもんは仕方ない。ワイは「いいよ」と許可(本来は権限ないけどな)して、Bは帰って行ったのである。今日の理不尽すぎる出来事のせいでただでさえメンタル削られてる。前にもちょっと書いたが、業績が悪い(全部社長のせい)で、社内の雰囲気は悪くなっていた。そこへ持ってきてこの相談。「辛いなあ・・・」思わずボソッと声を漏らした。実はこのBの相談、今後の展開に若干ではあるが関わってくるので、みんな忘れないでね!
その日はずっと心がどんよりとしていた。しかし、こんなことがあっても一晩寝れば少しは心が晴れるのではないかと、うっすら希望も抱いていたのである・・・・・・次回へつづく。
↓Amazonに飛びます


