かいしゃのへんなひと その3-2

仕事の脇道

かいしゃのへんなひと その3-1(前回の記事)

遅刻する女 その2

 超ラクな仕事を終えた彼女だったが結果は不完全だったため、次にやってもらう仕事も簡単なものをチョイスした。ぶっちゃけ注意事項などないくらい簡単なお仕事なのでスピードが大事という事を伝え「分からない事があったら聞いてください」と付け加えた。
 ・・・それから10分後。彼女の席からは一向に製品に触れる音がしてこない。「分からない事でもあったか?(あるような内容ではない)」と思いつつ彼女の席をのぞき込むと・・・なぜか持参したノートに製品をスケッチ(しかも下手くそ)していた。ワイ「何してんの?」彼女「製品覚えようと思って」ワイ「いや、指示した事だけやって?」
 そんなこんなで10分間の休憩時間に入ったのだが、こちらが何も聞かない矢先に彼女が意気揚々と喋りだした揚げ句その内容がヤバかった。「旦那は大手企業に勤めてる」「旦那が毎日残業で暇だから働いて良いか聞いたら「勝手にどうぞ」と言われた」「私が前に勤めていたところは旦那の転勤先の関東地方だったが、お菓子を食べて談笑しながら仕事をしており、この会社は厳しすぎる」と。
 つまり、これらを一行に要約すると「やる気はない、あくまで暇つぶしだから楽して稼ぎたい」である。まさか悪びれることもなくこの様な事を自ら喋るとは・・・。ワイの悩みの種パートタイマーBにも言える事なのだが、旦那の事でマウント取ってくる奴は大体仕事が出来ない傾向にある。単に仕事が出来ないだけならまだしも「自分を大きく見せたい、しかし取り柄がないので旦那の自慢をする」というのはあまりにも頭が悪すぎる。それは旦那の努力であってお前の努力ではない。また、社長が言った「経験者」というものが上記の事なのであれば、全くお話にならない。話を聞く限りでは仕事というよりも内職の集まりと言った方が正しいと思う。あとお前の旦那、絶対他に女作ってるわ。
 休憩が終わり仕事に戻ったが、こちらが色々やり方を工夫して教えているにも関わらず彼女の仕事はほとんど進まなかった。ぶっちゃけまだ中学生の方が出来ると思うレベルで遅かった。そしてほぼ仕事が進まないままお昼休みに突入した。
 彼女は近所の人間なので家に帰って休憩するらしかったので、「休憩時間は1時間だけど、休憩終了2分前には検査室に移動する」事を伝えた。そして昼休みの終わりが近づいてきたのだが、彼女が戻ってくる様子はない。まぁ、まだちょっと時間残ってるしと思いつつ時間は過ぎて行き、休憩終わり2分前になって皆が検査室に移動し始めても彼女が来る気配はなかった。パートのオバちゃんたちが何か言いたげな顔をしていたが、社長も不在なため彼女の電話番号も分からずでどうすることも出来ず、そのまま午後の仕事へと突入した。
 仕事が始まって5分後、彼女がようやく現われたのだが「ごめんなさい」や「すみません」の一言もなくコソコソと検査室に入って椅子に座ったため、これには仏の心を持つワイもカチンときて注意しなければと思った矢先、パートのJさんが言い放った。「これって遅刻だよね。家近いのになんで遅れるの?」。一瞬場の空気が凍ったが自業自得なのでこれに関しては仕方ない。しかし彼女はそれに対して「はぁ」としか返事せず、更に場の空気を凍り散らかしていた。 午後からの仕事も同じ感じで全く進まずにその日が終わってしまい、初日とはいえあまりにもお粗末な展開であった。
 翌日、さすがに昨日の今日なので遅刻はなかったが、彼女は本来の仕事とは違うベクトルで張り切っていた。テプラでお手製のお名前ステッカーをつくって自分のロッカーに貼ったり、誰もそんなこと指示していないのに勝手にニッパーを持参してきていた。基本、ニッパーなどの道具はこちらで用意している。更に製品の形状によってニッパーの使い分けをしており、誰にも何も聞かずに勝手に彼女が持参した安物ニッパーは、少なくともウチの会社の製品には使えない代物だった。
 彼女にはまた簡単な仕事をあてがったのだが本人がやる気がないゆえ、仕事の内容が簡単だろうが難しかろうがもはやそんなの関係ねぇ状態になっていた。私が検査室を離れている間、他のパートタイマー達も何とか出来るように色々言ってみたり補佐したりしていたのだが現状が変わることはなく、最終的には事務仕事でもないのに足を組み始め、ただでさえ進まない仕事が更に進まなくなる事態に陥っていた。


 そして、こんなことが1週間続いた末、彼女は「この仕事向いてない」と言って辞めていった。今から書くセリフはあまり言いたくはないのだが、この場合だけは例外的に言わせてほしい。「お前、どこ行っても無理だわ」と。
 出来ないけれどやる気があるのであればこちらは全力でフォローしたい。だが、最初っからやる気がない事を公言している奴には、何をやっても無駄である。だって本人がやる気ないんだから。
 ちなみに初日から遅刻の件についてはさすがに社長に報告したのだが「ふーん」だってよ。「ふーん」じゃねぇんだよジジイ(怒)。というか、最初から地雷臭がしていたにも関わらず雇ったお前が一番悪いんだが?
 こうやって無駄にストレスを抱え込むワイであったとさ・・・。

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