目クソ鼻クソ対決 その20

仕事シーズン2・上

目クソ鼻クソ対決 その19(前回の記事)

 さて、パートタイマーのBが上田への指導で苦戦している姿を見てプギャーwしていたワイだったが、いち傍観者ではいられない事が起こってしまいまして・・・。

こんな奴見たことない

 ある日の事である。今日も上田はハンドルAを成形するために機械に入る日になっていた(未だに仕事はほとんど出来てないが)。朝出勤してきて、検査室の扉から顔だけを出してぼそぼそっと「おはようございます・・・」と挨拶をした後、上田は自ら機械のブースへと入って行く。ここまではすでに見慣れた光景となっていた。
 だが、今日はいつもと様子が違っていた。ワイが事務所に行くために検査室を出ると、上田がいるブースの様子がおかしい。・・・おかしいっつうか、なにやらブースの方から音が聞こえてくる。・・・は?機械ブースに音が鳴るようなものは置いていないし、何だろうと思い上田のいる場所を遠巻きから覗いてみると・・・何と机の上に見覚えのないラジオが置いてあるではあ~りませんか。ラジオからはFM放送が流れているようである。
 確かに弊社は検査室でラジオを流している。でもそれはあくまでも時報代わりに極々小さい音で流しているもので、誰も聞いてはいない。つまり、ラジオの「〇時です。ポーン」という音さえ聞こえりゃ良いわけ。もしかして検査室でラジオを流してるから自分で個別に持って来ても良いって思ったのか???しかも簡単な仕事すらまともに出来てない矢先から????
 ワイは慌てて検査室に戻ってパートのBに「上田さんにラジオ持ち込みの許可出した?」と聞いたら、Bは「出してない」とのお答え。どうしたのか聞かれたので事情を話すとBも呆れ顔をしている。仕事内容の指導ならばBに任せておきゃ良いが、いわゆる「従業員の勤務態度」となってくると一応「主任」のワイが出る幕となる(Bには効果ないが・・・)。上田とは極力関わり合いたくないが仕方あるまい。ワイは上田のブースに入った。

ワイ「上田さん」
上田「(ビクッ)・・・はい」
ワイ「このラジオって、誰かに持ち込み許可貰った?」
上田「・・・いいえ、貰ってないです・・・」
ワイ「勝手にこういうもの持ち込んだらダメだよ」
上田「・・・でも、検査室でラジオ流れてますし、機械やってると時間経つの遅くて・・・」
ワイ「あれは時報代わりに聞いてるだけだけど。実際にラジオの音そんなに聞き取れないでしょ?」
上田「・・・」
ワイ「持ち込むにしたって、仕事完璧にこなしてからの話だよ?」
上田「・・・はい・・・」


 
上田はそう言ってラジオをソッコーで自分のロッカーに持って行った。まぁ、当初の予想通り「検査室で聞いてるんだから私も聞いても良い」って考えだったようだが、どうしたらそういう考えに至るのかがさっぱり理解出来ない。例えばスーパーマーケットに例えると、館内放送で流れている音楽が検査室で流れているラジオに例えられると思う。スーパーのレジの人が「館内放送で音楽流れてるから自分も良いだろう」つって、自分の担当レジブースで個別にラジオ聞くか?聞かないだろ?でもそれを今、現実にやっているのが上田なのである。
 もちろん、上田が今の仕事を完璧にこなして余裕が出て来たのであれば、当然ラジオの持ち込みは許可する。しかし今の完璧どころか基本的な仕事も出来ずに人に後始末ばかりさせている状態で、ラジオの持ち込みなんぞ到底許可出来るわけがない。なのにそこを頑張って克服しようともせずに「他の人がやってくれるんだからいいや。仕事面白くないからラジオでも聞こうかな」って考えでラジオをしかも無許可で持ち込むとか、こいつマジで脳みそ腐っとるわ。
 こうして、想定外の出来事でうっかり上田に関わってしまったワイ。朝っぱらから上田の醜態を目の当たりにしてテンション駄々下がりである。本当にこいつに関わると心の底から嫌悪感が湧いてくるというか、単なる「怒り」とも違うような感情が湧いてくるというか、何とも形容しがたい気持ちになる。そして、こんな奴を未だに雇い続けているクソ社長もガチで頭おかしいわ。

 上田に関わってしまいイライラしていたワイだったが、この時のワイは忘れていたのだった。ワイが後処理をしなければならない「ハンドルZ」の注文がK社から入って来ていた事を・・・次回へつづく。


 

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