零細にゴタゴタは付き物なのが当たり前という価値観になってしまうレベルでトラブル続きのわが社だが、その原因は前にも書いた通り、「人間関係」が発端となっている。私が入社した時には、もうトラブルは始まっている状態だった・・・。
H&N(ファストファッションブランドではない)
Hさんは私より20歳以上年上のベテラン(前にも書いたが社長の親戚)。初期メンバーではないようだが、かなり前から働いている。Nさんは、私より少し年上の先輩であった。まだ入社して2年ほどだったと記憶している。
私が入社した時、女性陣はこの他に社長の嫁も合わせて4人ほどいたと思われる(人の入れ替わりが激しく、良く覚えていない)。ただ、メインの2人がHさんとNさんだった。最初は気付かなかったが、Hさんに仕事を指導してもらっているうちに、Nさんの愚痴を聞かされる回数が段々と増えていった。
一方、Nさんの方が私と歳が近いため、私はNさんにも積極的に話しかけた。ところが、打ってもあまり響かない。そして、Nさんとぎこちないながらも話す機会が増えていくうちに、Hさんに対する愚痴を聞かされる事が増えてきた。ここで私は気が付いたのだ。こいつら、表面上は仲良く見せかけてるけど、仲悪いな、と。
互いの愚痴を聞かされているうちに、私は思った。傍から見た場合、Hさんの方が悪いように見える。実際に、他の女性陣もそう思っていて、社長の嫁もNさんの味方だった。Hさんは確かに性格のキツイところがあり、思ったことをズバズバ言ってしまうタイプである。そこが他の女性陣の反感を買う原因の1つになってしまっている事は否めない。だが、彼女がいないと会社が回っていかないように私は感じた。
そしてNさんである。彼女は被害者扱いされている方の人間だが、よくよく観察してみると、そうでもない事が分かってきたのだ。Nさん、実は検査の仕事以外に事務の仕事も任されていた。普通なら社長の嫁がやるべき仕事だと思うのだが、社長の嫁には事務をやるスキルがなかったため、彼女に任されたのだった(社長の嫁に関してはまた違う機会に書きたいと思う)。これが、いざござの原因となっていた。
製造業の会社において、一番最初にやらなければならない仕事は「納期の迫っている製品の検査と梱包」である。大抵の会社は午後1時過ぎには配達に行くスケジュールとなっているため、いかに午前中にたくさんの仕事をこなせるかが肝なのである。
ただ、その仕事には「出荷」という作業も伴ってくる。当然ながら納品書というものを書かなければならないのだが、その伝票を書く作業を事務もやっているNさんが担っていたのである。会社からの命令である以上は仕方ないのだが、その事務作業がいつ終わるのかの目安が分からず、皆に仕事を割り振る立場のHさんは、Nさんに検査の仕事を任せても良いのかどうなのか迷っていた。
なぜなら、出荷がない日もたまにあって事務仕事に行かずにずっと検査室にいたり、出荷があっても少しだけで10分ほどで検査室に戻ってきたり、逆に出荷が多すぎて1時間半以上検査室に来なかったり。これではNさんを当てにして仕事をすることは不可能である。
これの解決法は単純で、その日は出荷があるのかないのか、多いのか少ないのかを知っている立場にあるNさんが、かかる時間の目安をHさんに伝えれば良いだけの話なのだ(いわゆる報連相というやつ)。だが、そうしてほしいとHさんがやんわりと伝えても、Nさんは絶対に報連相をしなかったのである。
この事実を知ると、とてもHさんが悪いとは思えない。確かにNさんは大人しそうな性格ではあるが、だからって仕事として言うべきことは言わなきゃダメだろ。なにかこだわりがあるのか知らないが、自分のやっていること(正しくは「やってない」んだけど)を棚に上げて、Hさんだけが悪者になっている構図に、私は疑問を感じた。その背景にはスキルのない社長の嫁の存在が関わっていることは、間違いなかったのだが・・・。
ちなみに、Nさんはその後結婚して会社を辞めた。子供もできたとその後の風の噂で聞いたが、いや~あんな大人しいくせに、やることだけはちゃんとやってんだなって思ったね。やってほしいのは報連相だったけどな!

