世の中、多様性は大事である。それは分かっている。だがしかし、その「多様性」をクリエイティブな仕事ではない製造零細に持ち込まれては困るのである。このコーナーでは(いつの間に始まった?)そんな愉快な人達を私が気の向いたときに紹介していくゾ(白目)。
注文の多いシングルマザー
彼女は私が会社に入った数か月後に入ってきた。名前はKさんとしよう。元々、Hさんの紹介で私の会社の内職をしていた人物だった。ところが、「内職だけではやっていけないから、会社で直接働けないか?」と、Hさんに打診があったのだ。Hさんは「内職だから紹介したけれど、そこまでは面倒は見れない」と言って突っぱねたのだが、Kさんは直接社長と連絡を取ってしまい、人手不足だったために直ぐに採用される流れとなったのだ(この時点で嫌な予感しかしない)。
シングルマザーで二人の男児を持つ彼女が最初にしたことは、「入社してすぐの社会保険への加入を社長へ打診する事」だった。その時の私はというと、会社に入って間もないので社会保険の加入はまだ様子見状態だった。Kさんは「離婚して、実家に帰るのも会社から遠くて嫌だから公営住宅に入りたい。そのためには、社会保険への加入が必要」と言って、社長もまんまと口車に乗って、私が加入する前にKさんを加入させてしまったのだ。
それに怒ったHさんが、「腹痛のシメジさんの加入もまだなのに、なぜ入ったばかりの子を加入させるのか?」と社長に問い詰め、そこでやっと私も入る流れとなったのだ。
そもそも零細には「雇用契約書」というものが存在せず、何に沿って物事が進められるかの基準がはっきりしていないため、こういう事が起こりがちである。社長の「コンプライアンスに対する意識の低さ」も問題で、図々しい人間の意見が通りやすい。
この件から、ただでさえ複雑な会社の人間関係が更に複雑になってきた。仲の悪いHさんとNさんの間に挟まれている私という構図のところに、Kさんが入ってきたわけだから、トラブルにならないわけがない。最終的に私とHさん対NさんとKさんに分かれてしまったのだ。
ゴタゴタしたくなかった私は、NさんKさんチームとも極力仲良くしようとしたのだが、このKさん、強烈だった。まず、内職を紹介してくれたHさんの事をぼろくそに言いまくっていた(Nさんからの洗脳もあるだろうが)。自分が会社に入れたきっかけはいったい誰のおかげだったのか、すっかり忘れているようである。
そして、同時期に入社してきた同じ年齢の男性社員に、仕事そっちのけでちょっかいを出しまくっていた。私は思った。「こいつ、仕事しに会社来てるんじゃなくて、男探しにきてるな・・・」と。
更にだ。ある休日、私はドライブに行った際に、女性陣にお土産を買って帰った。それは「ご当地キティ」の根付けで、寄ったお土産屋が2か所あり、1か所目で会社向けのお土産を買ってそこで終わらすつもりだったのだが、うっかり寄った2か所目で自分好みのご当地キティを見つけてしまい、そこで自分の物を買って帰ったわけだ。
会社で土産物を渡して、「ありがとう~」と言っていたKだったが(もう呼び捨て)、私が話の流れで「実は2番目に寄ったお土産屋でこんなのもあったんだけどね」と根付けを見せたとたんにKは言った。「私そっちが良かったのに、なんでそっち買ってきてくれなかったの?」
お前の好みなんか知るかボケ。この一件で、私はKに関わるのを止めた。
その後もKは非常識な言動を繰り返し、怒ったHさんに半ば追い出されるような形で恨み節を垂れながら会社を辞めたのであった・・・。
世の中のシングルマザーの方は、真面目に生きておられる方が大半だと思うが、この一件で、私の中でシングルマザーに対する苦手意識が生まれてしまったのは間違いない・・・。

